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経営改善の糸口は従業員満足にある
筆者は現在、企業の「従業員満足(ES)」を鍵と捉え、従業員が能動的に動く環境づくりをサポートする「自働化プロデューサー」として人事・組織経営コンサルタント業を営んでいる。そこで感じるのは、多くの経営者が従業員との関係に悩んでいることだ。
経営者からは、「従業員がすぐ辞めてしまう」「何を考えているのか分からない」「指示どおりに動かない」といった話が多い。その一因は、経営者と従業員とでみている景色が違うことにある。この景色のギャップを埋めるには、従業員満足を意識した施策が役に立つ。
「ティール組織」「心理的安全性」「人的資本経営」など、最近は人事・組織に関わる多くの用語が飛び交う。本来、これらを総合的に取り入れることで、「従業員が会社に誇りをもち、自ら考え活き活きとして笑顔で働く状態」が、目指すべき従業員満足だと筆者は考える。
ところが、流行の言葉を表面的・部分的に取り入れるだけで、期待した効果を出せない経営者が多いようだ。従業員を無下に扱い彼らの満足について考えることもない・給与を上げればよいと捉えているなど、無理解な経営者も存在する。給与アップだけで達成できるほど、従業員満足は簡単な問題ではないのだ。

アンケートを活用すると状況を共有しやすい(画像=近代セールス)