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金融機関における働き方は年功序列・終身雇用を核とする典型的な日本型雇用です。この上昇しないメリーゴーランドに乗っているうちにあなたは「金太郎飴」化していき、社内にありふれた人材になってしまいます。システムの中で安穏とステイしているかぎり、2020年代をサバイブするスキルや知識は得られません。ではどうすればよいのでしょうか。 

2022年現在、悲しいことにほぼすべての金融機関には、日本型雇用以外の選択肢がまだ用意されていません。しかし社会にはすでに「ジョブ型雇用」という新しいキャリアが提示されています。 

ジョブ型とは、企業が仕事内容を「ジョブ・ディスクリプション(職務記述書)」と呼ばれる文書に落とし込み、スキルや経験を持つ人がその職務記述に合意して働くというもので、職務を限定しない日本型とは対照的です。 

面白いのは、日本の大企業を束ねるいわば〝日本型雇用の巣窟〟ともいうべき日本経済団体連合会(以下、経団連)が、このジョブ型雇用の必要性を2019年から率先して提唱しているということです。 

経団連は「世界規模で激しくかつ不連続に変化する時代において、これまでのような新卒一括採用と企業内でのスキル養成を重視した雇用形態のみでは、企業の持続可能な成長や我が国の発展は困難」と結論づけています。 

にも関わらず、いまだほとんどの金融機関がジョブ型雇用をインストールできていない──、これは金融業界がいかに変化しにくい業界であるかを示す、典型的な現象であるといえるでしょう。 

自分で自分をジョブ型雇用に切り替える