説明,女性,提案
(画像=chachamal/stock.adobe.com)

最新の窓販ルールや、顧客本位の業務運営に照らした「理想的な保険募集に必要な知識やノウハウ」を習得しましょう!

それって大丈夫!?
保険の申込みの際になぜ病気や職業の告知が必要か質問された…

今回のテーマは、告知義務です。告知義務の規定には、お客様に関するものと保険募集人に関するものがあります。それぞれについて、法令も交えながら具体的に確認していきましょう。

生命保険の契約締結に際して、契約者・被保険者には保険法第37条の告知義務が課されています。ですから、お客様から「なぜ、告知が必要なのか」と質問された際には、まず「保険法で定められているからです」と回答することができます。

保険法第37条は、生命保険は加入者同士が助け合うという相互扶助の精神で成り立っているという背景があり、加入者同士の公平性が確保されている必要があります。では公平性の確保について、より具体的に考えていきましょう。

例えば、加入者全員の健康状態に問題がない場合、将来、死亡や入院といった保険事故が発生するリスクは加入者間でほぼ同等であり、公平性が確保されているといえます。

一方で、病歴や疾患のある人は、健康状態に問題のない加入者と比べると保険事故が発生するリスクが高くなります。結果として、病歴や疾患のある人は保険金や給付金などを受け取れる可能性が高くなり、健康状態に問題のない加入者との間で、不公平が生じます。

そこで、生命保険会社では、加入者同士の公平性を確保するために、契約者・被保険者の現在の健康状態や過去の病歴、職歴(危険な仕事に従事していないか)などの事実を正確に把握し、その申込みを受けるかどうかを判断しています。お客様には、法令で規定されていることに加え、加入者間の公平性を確保するために告知は必要なものであることを説明しましょう。

ここまで告知義務の背景などを確認してきましたが、もし事実と異なる内容を告知してしまうと、どうなるのでしょうか。契約者または被保険者が、故意または重大な過失によって、事実と異なる内容を告知した場合は「告知義務違反」となります。

保険契約の締結後に、告知義務違反が発覚した場合は、生命保険会社から契約を解除される場合があります。また、保険金の支払い対象となる事由が発生したとしても、保険金が支払われないといったこともあり得ます。

そのため、お客様には嘘をつ いたり、事実を隠したりせず、「ありのままに正しく」告知するように伝えましょう。

募集人の告知に関する具体的な禁止行為とは