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前回、為替相場の変動による企業の影響や対策の必要性を述べた。今回は、対策として最もポピュラーな為替予約の活用法を解説する。
外国為替相場が急激な乱高下を繰り返すなかで、海外とのなんらかの取引がある企業に対して営業店ではどのような提案ができるだろうか。前回の第1回に続いて対策を紐解いていこう。
海外取引のある企業は、大まかにいうと輸出型企業か輸入型企業のどちらかだ。
昨今の円安・ドル高の状況においては、外貨建ての債権を持っている輸出型企業は、長きにわたって現在の円安水準を享受したいであろう。逆に、外貨建て債務を持っている輸入型企業は、なんとかもっと円高水準で為替相場を抑えられないかと考えているであろう。
そこで担当者は、為替リスクの対策を提案することになる。以下では、前回の解説において企業の利用が多いことを示した為替予約の仕組みや提案の留意点を述べていく。