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外国人のお客様が金融機関を利用する背景を押さえよう

まずは、外国人のお客様が金融機関を利用する動機・背景・理由などからみていきましょう。

「金融包摂ほうせつという言葉をよく耳にするようになりました。世界銀行の定義によれば、「金融包摂とは、個人・法人が、自身の取引・決済・貯蓄・借入・保険等の金融ニーズに合う金融商品・サービスにアクセス可能で、その提供を適切に受けられること」(世界銀行HPより)とされています。

日本の金融業界においてこの金融包摂が語られる場合、来日外国人に対する口座開設に関する事項が取り上げられることが多いように感じます。

そもそも来日外国人に対する口座開設がクローズアップされる背景を考えてみると、その根底には政府の「外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策」があると思います。

同総合的対応策の令和4年度改訂版で振り返ると、29~30ページに記載のとおり、その対応が政府から求められていることがわかります([金融庁]《施策番号117》参照)。

2021事務年度金融行政方針の補足資料75~76ページにある「外国人の対応」に関する記載を見ても、日本の金融機関が外国人に対する口座開設に前向きに取り組むよう促していることがわかります。

その一方で、口座開設にあたっては、外国人顧客を含めた適切な顧客管理の実施が同時に求められていることも忘れてはなりません。

利便性・セキュリティの両面で口座開設が必要