注意,ビジネスマン
(画像=Anatoly Repin/stock.adobe.com)

マネロン等防止の観点から対応時に注意すべき点とは!?

ここでは、外国人対応とマネロン等対策の関連性、窓口対応時の注意点などについて見ていきます。

外国人対応とマネロン対策をセットで検討しなければならない理由を考えるうえで、大いに参考になるのがJAFIC(犯罪収益移転防止対策室)で公表している「犯罪収益移転危険度調査書」(2021年1月)(以下「調査書」)です。

調査書の第3章には、マネー・ローンダリング事犯等の分析という項目があります。同分析では、様々なマネー・ローンダリングを行う主な主体のうちの1つとして、来日外国人犯罪グループを挙げています。

また、同じ第3章1の(3)では、来日外国人の犯罪行為について以下のように記述しています。

「外国人が関与する犯罪には、法制度や取引システムの異なる他国に犯罪収益が移転することによってその追跡が困難となるほか、来日外国人等で構成される犯罪グループがメンバーの出身国に存在する別の犯罪グループの指示を受けて犯罪を敢行するなどの特徴がある。外国人が関与する犯罪は、その人的ネットワークや犯行態様等が一国内のみで完結せず、国境を越えて役割が分担されることがあり、巧妙化・潜在化をする傾向を有する」

犯罪行為が組織化して行われるという点においては、他に掲出されている主体である「暴力団」「特殊詐欺の犯行グループ」と同様ですが、来日外国人の犯罪に関しては、国境を越えて行われる点が特徴的です。

そうした特徴を踏まえるならば、海外送金等取引が特に注意を要する取引として各金融機関で対策が講じられる理由も納得できるでしょう。

2022年4月8日に金融庁が公表した「マネー・ローンダリング・テロ資金供与・拡散金融対策の現状と課題(2022年3月)」では、次のように指摘しており、金融機関に求められる対応の重要性が窺われます。

「リスクの包括的な検証の観点から、海外との取引がある顧客や在留外国人との取引を行っている金融機関は、少なくとも我が国と国交のある全ての国・地域のカントリーリスク評価表をあらかじめ作成しておくことが有益である」

外国との取引が危険度を高める理由