事業性評価で使える雑談術
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かしこまった質問では、事業性評価の情報収集はうまく進まない。日頃の会話で心がけるべきことや雑談による情報収集の方法を述べるとともに、その実践方法をマンガで紹介する。

1 企業側の心理状態とヒアリングの進め方

金融機関に対して企業がどのように感じているのかを理解したうえで、答えてもらいやすい聞き方を解説する。

企業の社長や経理担当者などに対して質問しても、想定したような答えが返ってこなかった経験はないだろうか。法人担当者が必要な情報をスムーズに聞き取るには、先に企業側の考えを理解しておく必要がある。

金融機関に対して企業は、次のように特別なイメージや思いを持っているものだ。

  • 銀行などの金融機関は一般的な企業と異なり、公的機関のようなイメージがある
  • 企業は金融機関から審査される側にある
  • 金融機関からは何を聞かれるかがわからないので不安。回答は間違ってはいけない(これまでの面談回数が少ない企業に多い)
  • 痛くない腹を探られる(問題があった場合資金調達に影響するという不安)

企業側には常に警戒心がある