事業性評価で使える雑談術
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PART1ではここまでで事業性評価やヒアリングの進め方について基本を解説してきた

ここからは、担当者が企業に対してどのような要素を聞けば事業性評価に役立つ情報を得られるのか、主な着眼点を挙げてその情報に関する雑談の進め方を解説していく。

経営の4つの要素(ヒト・モノ・カネ・情報)のうち、ヒト・モノ・情報から主だった着眼点を挙げるので参考にしてほしい。

経営者を中心に幹部や社員の特徴を見る

近代セールス
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企業が抱える経営資源のうち、はじめに挙がるのがヒトであろう。中でも中小企業でまず注目すべきなのが「経営者」だ。その人物像は企業の業績を左右するといっても過言ではない。

経営者の主な着眼点には、経歴がある。同族企業で親族から経営を引き継いだのか、社員として入社し昇格して社長になったのかといった出自や、主に担当してきた業界や職種などの経験も確認したい。出身や趣味、家族構成なども押さえておきたい点だ。

社長以外の社員にも注意を払いたい。現場を取り仕切る幹部や技術・技能を支える人物などがいれば人物像を知っておくべきである。その幹部に指示を受けている社員の傾向も参考になる情報だ。

次は、より具体的な着眼点や雑談の進め方を見ていこう。

着眼点①経営者