事業性評価で使える雑談術
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着眼点⑦工場・物流

近代セールス
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操業への影響や役割の違い今後の方針などを確認

工場・物流については、以下に着目し、雑談で強みや課題を聞き出そう。

・工場立地

工場の立地を確認する。既存工場が住宅地に埋没している場合、稼働時間が課題となる。騒音、振動、悪臭、煙害、水質汚濁等、工場稼働の阻害要因がないか確認する。

近隣に住宅地があれば、騒音による影響で夜間操業が困難になることから、フル操業ができない制約を受けるため、操業への影響と対策をヒアリングする。

声かけ例①「工場周辺には住宅がありますが、騒音、振動、稼働時間に配慮することはございますか。近隣住民からの苦情はありますか」

既存工場で実施している騒音・振動対策や移転希望を掘り下げて聞く。近隣住民の対応に苦慮しており操業に影響があれば、弱みになる。一方で、他社が工業団地でフル操業できている場合、C(価格)、D(納期)面で脅威となることがある。

・工場間の関係

工場が分散している場合、製品製造工程における工場間の関係、役割、位置関係によるメリット・デメリットの有無をヒアリングする。

声かけ例②「本社工場と別工場は距離が離れていますが、製品・設備の違い、仕掛品の工場間物流移動はありますか」

各工場での製品・工程・設備・取引先を掘り下げて聞く。各工場で生産する製品が分けられているなど明確な狙いがあれば強みとなる。一方、仕掛品が各工場間での移動を伴うなど、非効率、高コストな生産体制であれば弱みとなる。

今後の投資方針や集約化等の狙いを聞く