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着眼点⑫人脈・ネットワーク

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人脈の広さだけでなく後継者や幹部への引継ぎの有無も確認する
整品・商品・サービスの技術的優位性は、お客様に選ばれる強みとしてもちろん重要だが、社長の人脈が取引獲得に大きく影響している場合も実は多い。
声かけ例①「御社をメインの仕入先としている〇〇社の社長とは、どういうつながりがあるのでしょうか」
中小企業では、経営のキーマンである経営者の人脈が一番重要だ。まずはこうした声かけで、経営者の人脈・ネットワークを把握したい。
声かけ例②「事業承継・後継者についてはどのように考えていますか。(その後継者を支える次世代幹部を育てていますか)」
現経営者の人脈がきちんと引き継がれていくのかも、重要な対話のテーマになる。その一番の引継先となるのが後継者だ。このような質問を行い、事業承継対策とともに、経営者の持つ人脈を後継者に引き継ぐつもりなのか確認しよう。引き継ぐ予定がない場合は、人脈を引き継ぐことの重要性を伝える必要がある。
こうした声かけを行っても、経営者の中には「特別なことは何もない」と言う人もいる。その場合は、逆に「弱み」と思っていることを聞くのも一案だ。
金融機関の担当者など、外部の第三者の視点で見ると、自社では弱みとされていることが、実は強みでもあるのではないかという「気づき」が生まれることが多々ある。この気づきによって弱みを克服して活かすことが可能となり、支援につながる。こうした気づきは対話によって生まれることを理解したい。
創業時から何年も経過すれば、社会・経済の様相は変化している。必ず課題はあるはずだ。弱みを聞いていくことも意識しよう。