事業性評価で使える雑談術
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STEP2 SWOT分析以外のツールも活用してみよう

より多角的に経営状況を分析するために、SWOT分析に加えて活用したいツールを見ていく。

企業の経営分析においては、SWOT分析以外の分析ツールも用いることでより多角的に経営状況を精査できる。そこで本稿では、SWOT分析の他にも有用な3つの分析ツールを挙げて活用法を見ていく。

①ローカルベンチマーク

ローカルベンチマーク(以下、ロカベン)は、企業の経営状態を把握するために、経済産業省が開発・提供しているツールだ。金融機関や支援機関などは、経営者との対話などから得た情報をローカルベンチマーク・シートに落とし込むことで、企業の経営状況を分析できる。

ロカベンは企業ごとの経営改善や地域活性化を目指していることから、地域金融機関に幅広く活用されているツールだ。その特徴としては、財務情報による定量的な評価のみならず、経営者の意欲や事業環境などの非財務情報による定性評価を重視している点にある。

財務情報により企業の過去から現在までの姿を把握し、非財務情報により企業の現在から将来の成長可能性を評価する仕組みだ。

ローカルベンチマーク・シートは「6つの指標」「商流・業務フロー」「4つの視点」の計3枚のシートで構成されている。これら3枚から財務情報・非財務情報をどのように分析するのか、詳しく見てみよう。

①財務情報の分析