事業性評価で使える雑談術
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Case3 縮小市場で新事業を検討している青果店C社

経営デザインシート作成に加え新事業の収益性を見極めて融資

C青果店は地元商店街で70年にわたり営業してきた老舗の八百屋だ。古くからの常連客も多く、安定して利益を上げてきた。

しかしながら、近隣にスーパーマーケットが進出してきたほか、商店街のコンビニエンスストアでも青果を販売するようになり、競争は激化。周辺の人口も横ばいで、C青果店を取り巻く環境は厳しくなっている。売上および利益は減少傾向だ。

C青果店の社長は70歳で、専務である息子への事業承継を検討している。事業承継に向けた構想として、社長は昨今の環境変化も踏まえ、店舗の半分をイートインスペースに改装して飲食事業を立ち上げることを考えている。

そこで、店舗改装費の融資相談を受けたのがE信用金庫だ。担当者はこの新規事業の採算性などを精査するべく、C青果店社長へ詳しくヒアリングし、「経営デザインシート」を作成することにした。

外部環境や無形資産を分析して状況整理