バンクビジネス
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複雑化する公的年金をできるだけわかりやすく「伝える」ための必須知識を、そのための工夫・実際に使えるトーク例などと合わせて解説します。

担当者の悩み
年金がもらえるかわからないから加入しないと話す若いお客様に、加入をアドバイスしたい

公的年金を含む社会保険制度は、重要な役割を果たしているわりに、一般の人の理解が浅く誤解も多い分野です。

特に年金は「歳をとってからの話」という意識や「年金をもらえないかも知れない」などといった報道の影響もあり、年金に加入していないという人も少なくありません。

たしかに、老齢年金が支払われるのは原則65歳以降ですから、興味がわかないのももっともかもしれません。収入面など財政状況に不安があれば、加入をためらうでしょう。

しかし結論として、年金制度には入るべきだといえます。ではこうした未加入者に対して、担当者がどのように説明すれば、前向きに加入しようと考えてもらえるでしょうか。今回はそれについて、解説します。

前提として、会社員、私学教員の場合は、就職したときに自動的に厚生年金に加入します。したがって、未加入者の対象は、本来国民年金の加入者となっているべき学生、個人事業主、派遣労働者などです。

制度から支払われるのは老齢年金だけではない