株価バブルの予兆あり?アメリカの株価の恐怖指数「VIX」から株式市場を考察する
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通常の3倍の幅で利上げを決定した米国の中央銀行・連邦準備理事会(FRB)。デメリットを承知したうえで決定した背景には、物価安定への強い意思がある。

米国の中央銀行に当たる連邦準備理事会(FRB)は、9月20 〜21日に開催した公開市場委員会(FOMC)で、7月に続き0.75%の利上げを決定した。過去、FRBの利上げは0.25%刻みが通例であったため、今の利上げを「三倍速利上げ」と呼ぶこともある。大幅な利上げは景気後退リスクを高めるのに、なぜそんなに利上げを急ぐのか。

FRBには、与えられた使命が2つある。1つは「物価の安定」で、もう1つは「雇用の最大化」である。後者は失業率が3%台半ばと歴史的に低く、達成していると評価できる。しかし、前者の物価に関して、米国は第2次オイルショック以来40年ぶりのインフレに見舞われており、FRBの信任が脅かされている。その鎮静化に躍起なのだ。