よくある状況別 複合的な融資案件の見極めと提案はこう進めよう【1】
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コロナ対策で積み上がった融資の返済が進みつつあるなか、信用保証協会の保証付融資で金融機関の営業店担当者に求められる知識やスキルを解説する。

企業の存続可能性を見極めるスキルを身に付けよう

融機関の法人融資担当者にとって信用保証協会による保証は、融資債権の保全を図る意味で日常的に利用してきた手段だ。しかし、状況はここ数年で一変した。

転機は2020年5月、新型コロナウイルス感染症の影響に対する経済対策として打ち出された実質無利子・無担保の制度融資、いわゆる「ゼロゼロ融資」を金融機関が取り扱ったことであろう。

21年3月末の受付終了まで、民間金融機関は数多くの中小・零細事業者に急ピッチで供給することに取り組んだ。その規模は全国で40兆円を超える。

ゼロゼロ融資は無担保であるが、信用保証協会の保証が必要だ。この融資と連動して全国の信用保証協会による保証債務も急増した(図表)。

近代セールス
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ゼロゼロ融資導入前の19年3月残高が20兆円台だったことから明らかだろう。

そして直近公表の22年7月時点を見ても、保証債務残高はさほど減っていない。元金返済の据置期間が最大5年のゼロゼロ融資で返済が進んでいないためのようだ。実際の据置期間は2~3年が多く、今後は返済が始まる事業者が増えると見られている。

資金繰り表などで精度の高い見極めを