オンライン連動でMBA知識を学ぶ!取引先への経営支援スキルアップ講座
(画像=kyo/stock.adobe.com)

▼今回取り上げる取引先は…

接客手法の指針を定めたが、売上高が伸び悩むF社

事業内容:輸入ブランドのアクセサリー販売
資本金2,000万円、年間売上高約6億円、従業員数66名。
主要顧客はアクセサリーに関心が高い女性

F社は日本市場で独占販売契約を結んだ輸入アクセサリー「Xブランド」の販売業者である。首都圏、名古屋、大阪で10店舗を展開し、東京の直営路面店1店舗以外は、百貨店など集客力とブランド力がある商業施設に入居している。従業員の大半は女性の販売員(正社員)で、平均年齢は28.8歳である。

ネット通販や中古品販売店の増加でアクセサリーを含めた宝飾品市場の競争が激化し、F社の売上高は伸び悩んでいる。商品の細かなこだわりや独特の質感に特徴がある手作り商品を、販売員が店舗で訴求する接客手法で販売してきたF社は、販売員の売上成績格差を埋めるために接客手法の指針を定めた。しかし売上成績が低い販売員の売上改善には至らず、販売員の接客調査を行うことにした。

F社が定めた接客手法の指針は、店内作業をしながら入店した顧客の服装や行動を観察する①待機、顧客の警戒心を和らげるために後方から柔らかく声かけして近づく②アプローチ、商品を試したり見せたりしながら顧客と会話して好みやニーズを探る③商品提示、類似商品と比較しながら顧客の購買意欲を高める④商品説明、顧客の疑問や迷いに応えて顧客自身の購買決定を支援する⑤クロージングーの5つの接客過程に分かれる。接客調査では、商品知識量や接客経験期間が同程度の販売員のA、B、Cが顧客10人ずつ接客したときに、接客過程ごとに減少する接客人数を集計した。Aは問題となるほどの減少はなく、10人中8人が売上高に結びついたのに対し、Bは②アプローチで6人減少し、Cは②アプローチで4人、④商品説明で4人減少した。

BやCは、Aと比較して、「声かけのタイミングが早かった」「顧客との会話より商品の説明が長かった」と、接客調査担当者から報告があった。

F社では、調査結果と報告を受けて、BとCの論理的な接客改善に悩んでいる。

解説