担保不動産,評価,対処
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Q 担保不動産の敷地内でゴミが増え続けていたり、増築があったりするとどんな問題が生じますか?

A 「ゴミ屋敷」や「違法な増改築」は担保評価額を下げるため、所有者への適切な対応が必要です。

テレビ等で大きく取り上げられる「ゴミ屋敷問題」。筆者も2件経験しており、思いのほか多く存在しているというのが実感だ。

深刻なレベルとまではいかないが、不動産取引で何らかの支障が生じるレベルのゴミ屋敷案件はさらに多い。ゴミ屋敷問題は担保権者となる金融機関にとっても見過ごせない問題なのだ。

違法な増改築も身近な問題として注意が必要だ。よく見かけるのが屋上へのプレハブ増築だが、それ以外にも、準防火地域・防火地域での増築や、10㎡以上の増築を行う場合、建築確認を改めて取る必要がある。意外にも、こうした手続きを取っておらず、さらに増築部分について未登記である物件も多いのだ。

金融機関は、担保取得時に問題がなくても、こうした後発的な諸問題も、評価額に影響するので注意する必要がある。今回はゴミ屋敷問題と違法建築の注意点・対処法を紹介したい。

室内がゴミ屋敷だと把握できないことも…

①ゴミ屋敷問題