航空機オペレーティングリースは、リース会社と航空会社との契約に投資家(法人が対象)が出資参加できるスキームです。近年、航空機を自社で購入するのではなく、リースする航空会社が増加しています。

同時に、出資に参加することでさまざまなメリットがあるため、投資の一つの手法として投資家から注目を集めています。本コラムでは、航空機オペレーティングリースの仕組みや特徴、投資商品としてのメリット・デメリットを解説します。

目次

  1. 航空機オペレーティングリース投資の仕組み
  2. 航空機オペレーティングリース投資の5つのメリット
  3. 航空機オペレーティングリースのデメリット
  4. 航空機リース投資で想定される主なリスク
  5. リスクへの対策
  6. まとめ
  7. 利益の平準化・経営の安定化を目指す経営者さまへ

航空機オペレーティングリース投資の仕組み

航空機オペレーティングリースの仕組みとは|メリット・デメリットも
(画像=dell/stock.adobe.com)

日本型オペレーティングリースは、「JOL」と「JOLCO」の2種類があります。本コラムでは、以降JOLCOについての解説となります。

では、航空機オペレーティングリースによる投資の仕組みを解説します。

【関連記事】JOLCO?JOL?オペレーティングリースを活用するならどっち?

航空機オペレーティングリースの仕組み

<航空機オペレーティングリースの仕組みのイメージ>

航空機オペレーティングリースの仕組みのイメージ

航空機オペレーティングリースは、投資家からの出資と金融機関からの借入金で航空機を購入し、航空会社に貸し出します。

このとき投資家は直接購入に携わるわけではなく、営業者と匿名組合契約を結び出資を行います。投資家は、事業で得られた損益から出資額に応じた損益の分配を受けます。

リース期間中には航空会社などが対象物件を購入することができる購入選択権が設定されており、権利を行使する可能性が高いスキームです。

航空機オペレーティングリースの流れは以下のとおりです(※契約内容詳細は営業者のリース会社や契約ごとに異なる)。

1.航空機オペレーティングリースの営業者であるリース会社は投資家が出資するための匿名組合を作り、出資者(投資家)を募る。投資家は匿名組合契約を締結し、出資を行う
2.金融機関と融資契約を結ぶ
3.メーカーなどから航空機を購入し航空機を組合所有にする
4.航空会社とリース契約を結ぶ
5.航空機を貸し出してリース料を得る
6.投資家へ出資額に応じて損益を分配する
7.購入選択権が行使されずリース期間が満了すると、航空機を売却する。売却益は出資額に応じて分配。

利益の繰り延べスキーム

<利益の繰り延べスキームのイメージ>

利益の繰り延べスキームのイメージ

航空機オペレーティングリースは、減価償却費を「定率法」で計上します。リース料は毎年一定ですが、定率法は初年度に大きな減価償却費が計上できるため、営業者は短期間で多くの損金計上を行うことができます。

リース期間前半は必ず赤字となり、投資家に損失として分配されます。航空機オペレーティングリースは本当の意味での節税とは言えませんが、投資家(法人)にとって利益の繰り延べ効果があるとされています。

(参考)国税庁「レバレッジド・リース取引に係る税務上の取扱いについて(法令解釈通達)

航空機オペレーティングリース投資の5つのメリット

航空機オペレーティングリース投資における主な5つのメリットについて解説します。

【メリット1】利益の繰り延べ効果が早期に期待できる

JOLCOは毎月、リース料による現金分配が発生するわけではありません(JOLは現金分配あり)。大きなメリットは、先述したとおり出資額に応じて損益が分配されることで利益の繰り延べ効果が期待できることです。それも早期に効果を受けやすいため、突発的な利益が出たケースで決算対策として活用すると大きなメリットが享受できます。案件にもよりますが、申し込んでから最短1ヵ月以内に対策が完了する場合もあります。12月末決算の企業なら、12月初旬に申し込めば間に合う可能性もあるでしょう。オペレーティングリース投資を活用した決算対策については下記記事で解説していますので、ご興味のある方はぜひご覧ください。

>>決算対策の切り札?オペリースが再注目されるワケ

【メリット2】航空機は比較的長期の経済耐用年数が見込める

航空機は、資産価値が高く、機体価値が急激に下落するリスクは少ないといわれます。

【メリット3】中古機市場において流動性が高い

JOLCOは、購入権選択が行使されなかった場合は中古市場で売却します。航空機の中古市場は活況なため、リース期間満了後の売却が比較的スムーズに行われます。

【メリット4】出資が1回のみで完了する

航空機オペレーティングリース投資では、出資は原則1回で完了します。そのため、次年度以降の資金準備は不要です。例えば、法人税の利益の繰り延べ手段としてよく知られているのが生命保険への加入です。こちらは毎月あるいは毎年、保険料の支払いが発生します。航空機オペレーティングリースは、生命保険と比べると一度の支払いで済むため、会計処理の面で手間がかからないのは利点といえるでしょう。

【メリット5】航空機の運航は賃借人の責任で行われる

リース契約期間中の航空機は、整備や保守点検管理などは、原則として航空会社が責任、費用負担を負います。そのため、管理や運営についてのノウハウは必要ありません。

航空機オペレーティングリースのデメリット

航空機オペレーティングリースには一定のデメリットもあります。事業に組み込む場合は、以下のデメリットを念頭に置きながら検討することが大切です。

【デメリット1】中途解約は不可

航空機オペレーティングリースにおいて投資家は、基本的に中途解約ができません。不測の事態に資金が不足しないよう余剰資金で投資する必要があります。

【デメリット2】元本保証はない

あくまでも投資であるため、元本が必ず保証されているわけではありません。

航空機リース投資で想定される主なリスク

航空機オペレーティングリース投資で考えられる主なリスクをまとめました。

賃借人の倒産リスク

賃借人が倒産した場合、リース契約が解約されることがあります。リース物件の売却価格によっては出資金の元本が棄損する可能性があります。

航空機の損壊、全壊、その他トラブルによる損害賠償のリスク

不慮の事故やトラブルで航空機が破損、損壊する可能性があります。そのようなケースに陥った際、損害賠償責任が生じるおそれがあります。もちろん契約には保険が付保されていますが、保険で賄えない場合は投資家へ出資が求められるケースもまれにあるため、注意が必要です。また損壊・全壊の場合、保険により損失はないものの益金が予定より早く発生するため、利益の繰り延べスキームがうまく活用できない可能性があります。

為替リスク

投資期間中の現金分配および購入選択権行使価格は米ドル建てが一般的です。円貨に換算する場合、為替変動の影響を受けます。

税制変更など事業を取り巻く制度変更のリスク

航空機オペレーティングリースのスキーム(匿名組合を利用した投資と損金の経理処理、利益の繰り延べなど)は、法的に問題ないと認められています。しかし法改正や会計に関わる制度変更が全くないとは言い切れません。また現在は、認められている匿名組合制度が変更される可能性もあります。

その点を念頭に、投資商品の一つの選択として航空機オペレーティングリースを捉える必要があります。

リスクへの対策

上述したリスクについては、対策を行うことで回避が可能です。信頼できるリース会社を選び、リスクへの対応がどのようになっているか確認するとよいでしょう。具体的には、以下のようなものがあります。

・保険への加入
・航空会社の倒産も想定し、新たなリースと分散投資を行うことが可能かリース会社に確認
・現金の準備を事前に行う(余剰資金の確保)
など

まとめ

本稿では航空機オペレーティングリースについて解説しました。

航空機は同一の機種・機体を長期間使用するため機体の価値は残りやすく、中古市場でも一定の需要があります。そのため「日本型オペレーティングリース」は投資家にとってメリットのある、魅力的な投資といえるでしょう。

ただし投資であるからには一定のデメリットやリスクも伴います。また元本が必ずしも保証されているわけではありません。スキームを理解したうえで、信頼できるリース会社へ契約内容の詳細について問い合わせることをおすすめします。

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