融資,実務,ビジネス
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融資実務と、その法的性質や内規の意味合い・背景の関係を把握しておくと…稟議書やセールストークの説得力にも違いが出ます!

第21回のテーマ
融資後もなぜ決算書を徴求できるの? なぜ徴求するの?

皆さんの中には、融資先に対して決算書の提出を渋られたり拒否されたり、提出理由を求められるといった経験をした人もいると思います。

そのため決算書を徴求する理由や背景、根拠の理解は円滑な実務を行ううえで重要であり、融資先の課題解決にも重要な役割を果たすことも説明して理解を得ることが大切です。決算書は融資先における現状(正確には過去)の財務内容を示すものです。将来の予測可能性を分析するうえでの起点として、大切な資料となります。

一方で取引先から決算書を徴求するように指示されても、若手担当者が融資業務の範囲を「相談から実行まで」と考えていた場合、明確な理由や目的を知らないからか、軽んじてしまうことも少なくないようです。そこで今回は、金融機関が取引先に決算書を徴求する理由を解説していきます。

そもそも若手担当者が事業者(法人・個人)と融資取引を開始する際には、「銀行取引約定書」を交わす必要があります。同約定書「報告および調査」の条項では、取引先は金融機関に対して貸借対照表や損益計算書等の財務状況を示す書類の写しを、定期的に提出するよう規定されています。