基礎&実践で身に付く!中小企業の決算書分析入門
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本稿では、貸借対照表で重要となる勘定科目を6つ取り上げ、概要や増減要因、注意すべき傾向を解説する。

現金預金

現金預金(現預金ともいう)とは、現金と預金の総称である。

現金とは、円やドルなどの通貨のほか、会計上は小切手(他人振出)、郵便為替証書、配当金領収証、利札(期限到来済のもの)など、金融機関ですぐに換金できるものも現金に含まれる。

一方の預金とは、金融機関に預け入れている当座預金・普通預金などが該当するが、一定期間引出しが制限されるような預金、例えば満期日が設定されている定期預金はワンイヤールールを適用し、1年を超えるものについては投資その他の資産の長期性預金として貸借対照表(B/S)に表示される。

現金預金が増減する要因としては、主に取引先の増加、主力商品の販売増加など、営業活動によるキャッシュフロー(営業CF)の好転が挙げられる。一方で業績が横ばいもしくは下降気味の中、役員が私財を投入したり、企業の資産を切り売りしたり、銀行から借入を行ったりして増えている場合は注意を要する。

また業績不振により営業CFが悪化したり、業績好調による商品の先行仕入れで運転資金が増加したり、成長のための設備投資に自己資金を投入したりすると減少する。利益額以上に有利子負債を圧縮した場合も現金預金は減少するので注意しよう。

資金繰り予定表で動向を把握