基礎&実践で身に付く!中小企業の決算書分析入門
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棚卸資産

棚卸資産とは、企業が販売するために保有している商品・製品、仕掛品などを合わせた資産のことだ。貸借対照表に単に棚卸資産と記載されることもあれば、商品・製品、原材料、半製品、仕掛品、貯蔵品などと分類して記載されることもある。なお、不動産業では、販売目的の土地・建物は商品に該当し、棚卸資産に計上される。

棚卸資産は、当初の商品仕入値もしくは製造原価に付随費用を加算した額が取得原価として計上される。期末の評価は当初の仕入価額や製造原価額に基づいて評価されるが(原価法)、商品や製品等の市場価値が著しく下落した場合には、市場価値に見合う額に修正して評価すること(低価法)も認められている(図表)。金融機関の担当者は、評価方法が変更されていることに気付いたらその理由を確認することが重要である。

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棚卸資産は、店舗数の増加、市況に即応した原材料の調達といった健全な成長により増えるほか、製品の多品種化や高額商品へのシフトなど自社の戦略または業績トレンドと整合して増加することを理解しておこう。一方で減少している場合、その原因が在庫管理手法を工夫しての在庫圧縮であれば問題はない。

粉飾の手段に使われることに注意