目指せ脱お願い営業!無理なくできる目標達成への仕事術
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〝お願いセールス〟をしてしまうような悪循環の営業活動に陥らず、目標を達成するための仕事の進め方を解説する。

近代セールス
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今回は、営業店の担当者が自分の目標を管理しながら、期中に営業活動を見直す方法を述べていこう。

法人でも個人でも、自身に課せられた目標について、進捗状況を常に記録して見える化することが営業活動に役立つ。特に、残りの期間や獲得状況、見込み度合い別の進捗に注意し、目標達成が難しそうなら、営業活動を見直す必要がある。残りの期間に対して獲得のスピードが遅い場合も注意が必要だ。

これは当然のことと思うかもしれないが、「いつ・何を見直すか」といった考え方や基準を持っていないと、適切に見直せないまま営業日を費やしてしまいやすい。

では、何を見直せばよいのだろうか。

担当者が期初にアプローチ先を考えるときは、「この商品は○○な特徴があるから△△な人に販売できそうだ」といった〝仮説〟を立ててリストアップするだろう。見直すべきはこの仮説だ。

営業アプローチの仮説を分解すると、①見込先として想定する顧客層、②適した営業手法、③獲得までに必要な期間――に大別できる。獲得が進んでいない場合は、①〜③の要素それぞれについて、図表のように「なぜ?」という問いを繰り返すことで要因を掘り下げていこう。

訪問回数や面談先、獲得先、否決先、交渉履歴など、これまでの活動状況を基に、この仮説が上手くいかない要因は何かを検証していく。目を合わせて話していない、要点だけを淡々と話しているなど、あくまでも行動を振り返ることが大切だ。

例えば、個人のお客様への平準払いの保険商品Aの営業で次のような仮説を立てて活動していたとしよう。

①見込先…公共料金の引落しがある世帯で、60歳以上か事業主をリストアップ
②営業手法…この商品Aを一括払いの保険商品Bと比較することでニーズ喚起
③必要期間…1件あたり3回の訪問で獲得を見込む

この営業で進捗が芳しくないなら、①~③の要素について「なぜ?」を繰り返していく。「60歳以上・事業主といったターゲットが間違っているのか?」「商品Bと比較する手法が間違っているのか?」「当初想定していた獲得までの期間が短すぎるのか?」と、活動を振り返り検証していく。

その結果、例えば見込先の設定が間違っており、60歳以上よりも若年層、公共料金などよりも住宅ローンの引落し先のほうがニーズがある…といった新たな仮説が考えられるかもしれない。お客様の反応の良し悪しや、他の担当者の営業方法などを参考にすることで、①~③のどこに問題があるのか考え、仮説を再設定しよう。

自分が納得できる仮説を立てよう