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ここでは、外貨商品はもちろん、運用提案を行ううえで押さえておきたい2023年のマーケット展望について解説します。

1 2022年のマーケットを振り返ってみよう

円安のきっかけは米国の利上げ開始

2022年の円の対米ドル相場を振り返ると、急速な円安が進んだ後、年末にかけ円が猛反発する動きの激しい年でした。

2022年の年初は、1ドル=113~115円程度のレンジ内での推移にとどまっていましたが、3月16日に米国の中央銀行であるFRB(米連邦準備理事会)が、FOMC(米連邦公開市場委員会)で金融引締めを実施したことをきっかけに、円安・ドル高の流れが始まりました。

FRBが金融引締めに舵を切ったのは、物価上昇に対応するためです。米国では2021年に入って、資源高や一部の製品やサービスの供給制約を背景に、物価上昇圧力が高まり始めました。コロナ禍で供給能力が落ち込んだところに、感染一服時に需要が急増したことで、需要と供給のバランスが崩れ、様々な財やサービス価格の上昇につながったのです。

当初は、FRBも物価上昇は一時的な現象としていましたが、2022年2月にロシアがウクライナに侵攻したことで原油や小麦などの資源価格が急騰し、物価上昇圧力がさらに強まると、コロナ禍で進めた超金融緩和政策を解除せざるを得なくなりました。物価上昇を放置すれば、その後の景気の落ち込みがより深刻になるためです(図表1)。