エボラ出血熱の主要感染地のひとつ、西アフリカのリベリアに滞在歴があり、10月27日に東京羽田空港へ到着した45歳の日系カナダ人ジャーナリストが発熱の症状を訴え、新宿区の国立国際医療研究センターに搬送された。「ついに日本にもエボラ出血熱が飛び火か」と警戒心が一気に高まった。

今回は感染がなかったが、これからの別の事例で確認された場合の二次感染の可能性や、国内経済への悪影響、市場の反応が注目される。すでに死亡患者の出ている米国では、10月中旬のニューヨーク株式市場でエボラ出血熱の感染拡大への懸念から航空株が売られるなどの影響が出ている。

しかしデルタ航空のリチャード・アンダーソン最高経営責任者(CEO)は、ツイッターで、「毎日、予約状況を監視しているが、現在のところ影響は見られない」とつぶやいている。事実、ユナイテッド航空やアメリカン航空、クルーズ客船のカーニバルやロイヤル・カリビアンなどの株価は、10月中旬以降、順調に回復している。

一方、抗エボラ薬の開発が期待される製薬株はまちまちだ。アラバマ州バーミングハムに本社を置くバイオクリスト製薬は10月初旬に急上昇し、中旬に暴落した後、また上げている。これに対し、カナダのテクミラ・ファーマシューティカルズは10月初旬に高値をつけた後、下げ続けている。防護服メーカーのレイクランド・インダストリーズは製品の増産を続けているが、株価は乱高下しており、方向性が見えない。

(在米ジャーナリスト 岩田太郎)

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