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令和5年度税制改正による変更点の前に、相続税と贈与税の基本的な仕組みを押さえておこう。
PART 1 相続税の仕組みを理解しよう
まずは相続税の基本的な仕組みを述べよう。
1.相続税とは
相続に関しては、亡くなった人は「被相続人」、その財産を受け取る人は「相続人」と呼ばれる。相続税は相続人が負担する税金だ。遺産分割や遺言で遺産を取得する「相続」か、相続人以外の人が遺言や死因贈与で遺産を取得する「遺贈」で発生する。
ただ、遺産を取得したすべての人に相続税がかかるとは限らない。相続税には非課税限度額として基礎控除額がある。被相続人の遺産総額から非課税財産などを除いた「正味の遺産額」が基礎控除額を下回る場合は相続税が課税されず、税務申告は不要だ。