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Q1 継続的顧客管理とは具体的に何をするのですか?なぜ必要なのですか?
A 取引開始後に不正利用などのリスクが高まった場合に備えるために、顧客情報を確認・管理します
継続的顧客管理とは、金融機関が、預金口座の開設などの取引開始時に取得した顧客管理に関する情報について、取引開始後も継続して情報を確認・更新し、管理することを指す。
金融機関は、取引のあるお客様との間で定期的な確認や取引などが発生した場合に、犯罪収益移転防止法を踏まえた「取引時確認事項」や、その他の顧客管理に関する情報を新たな情報に更新し、「顧客リスク評価」(リスク格付)を更新することを求められている。
顧客との取引開始時には、金融機関は、犯収法に基づく「取引時確認」を行う。そのために個人顧客からは①本人特定事項(氏名・住居・生年月日)、②取引目的、③職業に関する情報を取得する。法人顧客からはⒶ本人特定事項(商号・本店等の所在地)、Ⓑ取引目的、Ⓒ事業内容、Ⓓ実質的支配者の本人特定事項に関する情報を取得する。
金融機関はこれらの情報を取得したうえで、取引開始時は「商品・サービス」「取引形態」「顧客属性」「国・地域」といった情報に基づき、個人でも法人でも、顧客ごとに「顧客リスク評価」(「顧客リスク格付」「仮の格付」とも呼ぶ)を行う。こうした取引開始時の確認・評価は、「入口管理」とも呼ばれる。