Q&A
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《Q&A》法人の口座開設時におけるマネロン等対策の留意点

法人のお客様の口座開設にあたり、マネロン等リスクを踏まえ押さえておくべきポイントをQ&Aで解説します。

Q1. 法人の口座開設においてマネロン等のリスクがあるのはどんなお客様?

マネロン等を企てる者は、詐欺や窃盗等で取得した犯罪収益を、正常な経済活動で堂々と使えるようにするために、金融取引を通じて資金洗浄(マネロン)を行おうと考えます。

その際、不正な資金を容易に隠匿することができ、検知されにくい金融取引が悪用されやすい傾向にあるため、匿名性の高い金融取引を行うことが多い業者はマネロン等のリスクが高いということになります。

匿名性が高い取引の典型は「現金取引」です。現金取引は、資金の出所を把握することや資金の流れを追跡することが難しいため、預金口座での取引を通じて、資金洗浄を行うのに適しています。

そこで、現金取引が多い小売業や遊技場、両替商等の業種は不正な資金が紛れ込むおそれが高いと考えられます。

また、本来は現金取引を行うことが少ない業者が、高額の現金取引を行う場合には、本業とは関係のない不正な資金が持ち込まれている可能性が考えられますので注意が必要です。

その他、取扱商品が高額である「宝石・貴金属」や「不動産」を取扱業者も、マネロンに悪用されやすいという特徴があります。

また、「郵便物受取サービス業者」をバーチャルオフィスとして利用し、法人の実態を隠したり、詐欺等の取引に悪用したりすることが起こっていますので留意しましょう。

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