クエスチョン
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Q3. 実質的支配者リストって何? リストの活用はマネロン等対策に有効なの?

「実質的支配者リスト」とは、株式会社(特定有限会社を含む。以下、同じ)が、実質的支配者情報が書かれたリストを商業登記所(法務局)に保管し、その内容を法務局が証明する制度のことです。

令和3年8月30日に公表されたFATF第4次対日相互審査結果では、「法人及びその実質的支配者に関する正確かつ最新の情報を監督当局や捜査当局等が迅速・容易に取得できる枠組みが確立されていない」ことを指摘されました。

政府は本指摘を踏まえ、法人の透明性を向上させ、資金洗浄等の目的による法人の悪用を防止する観点から、「商業登記所における実質的支配者情報一覧の保管等に関する規則」を制定し、令和4年1月31日から本制度を実施しています。本制度の概要は以下のとおりです。

①制度利用の申出

  • 実質的支配者情報一覧(リスト)の作成
    法務局へ提出する「申出書」を作成。併せて、添付書類(株主名簿の写し、定款認証時に公証人が発行した申告受理及び認証証明書、法人税申告書別表Ⅱの明細書の写しのいずれか)を準備します。

  • 本店所在地を管轄する商業登記所へ提出

②商業登記所による確認及びリストの写し交付