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金融機関の皆さんが業務を行っていくうえでよく聞く言葉に「コンプライアンス」がある。上司や支店長から、「コンプライアンスは重要だ」とか「すべての営業の基礎はコンプライアンスにある」といったことを耳にタコができるくらいに聞いていると思う。
一方、筆者が金融機関の上部団体などの研修で「コンプライアンスとは何ですか」と尋ねると、受講者は判を押したように「法令遵守」と答える。さらに、「法令遵守ということであれば、具体的に部下、同僚は何をすればよいですか」と質問すると、多くの受講者は押し黙ってしまう。
マンガの仕組債はほんの一例だが、コンプライアンスが金融業界で求められるのに、問題は絶えない。なぜ定着しないのか。その1つは、具体的なイメージが湧かず、「コンプライアンス=法令遵守でいいや」と思考が止まってしまうことが多いからではないだろうか。
まずは、コンプライアンスについて具体的に考える必要がある。例えば、コンプライアンスを実践しないと自分にどういった影響があり、どういった不利益が発生するのかというテーマについて、実例などを踏まえて考える機会や研修を作ることから始めてはどうだろう。