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稟議の作成効率化や情報共有で面談時間を作り融資・本業支援提案を拡大

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西中国信用金庫一の宮支店 上野 潤一(うえの・じゅんいち) 支店長
1996年入庫。本店営業部を経て、2017年宝町支店長、19年長府駅前支店長、21年より現職。モットーは「有言実行」。
山口県下関市に本店を置く西中国信用金庫は、融資とともに本業支援も積極的に取り組む方針で営業活動を展開している。金融機関で提案を積極化していくと、融資稟議などの内部事務の負担増大は課題になりやすい。こうした店舗運営の課題解決で成果を上げているのが、西中国信用金庫一の宮支店の上野潤一支店長である。
西中国信用金庫一の宮支店は、山陽新幹線新下関駅の南側に位置する。フルバンキングで、預貸では貸出超過の有力店舗だ。新下関周辺の店舗を統括するブロック店でもある。交通アクセスは良く、近年も大型のショッピングモール出店が相次ぐなど開発が進んでいる地域だ。
その一方で2021年度から西中国信用金庫では、融資能力向上の一環として、外回りの営業を担う「得意先係」を「融資渉外係」に改称。従来どおりに営業案件を開拓・深耕するとともに、融資係が担当していた融資稟議書の作成も担うようになった。
一の宮支店では、融資渉外係が起案の数を重ねていくにつれ、各自の融資能力が向上していったという。ただ、融資稟議の作成を担う分、従来よりも面談回数が減ってしまう傾向が見られた。この改善に上野支店長は取り組んだ。
「中小企業にとって信用金庫は、総合病院ではなく町医者のようなもので、かすかな変化に気づいてサポートすることが強みといえます。それを実践するためにはお客様をきめ細かく訪問するフェイス・トゥ・フェイスの活動が欠かせません」(上野支店長)

西中国信用金庫一の宮支店
預金217億円、貸出金241億円(2023年1月末時点)。職員数計16名。写真右は、情報共有用のホワイトボード (画像=近代セールス)
預金217億円、貸出金241億円(2023年1月末時点)。職員数計16名。写真右は、情報共有用のホワイトボード (画像=近代セールス)