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損益計算書
4. 営業外損益
営業利益は、売上総利益から販管費を引いたもので、企業の本業の利益を表したものです。それに営業外収益を足して、営業外費用を引いた後の利益が、企業の実力を表すとされる経常利益です。営業外損益は会社の本業以外の活動で生じた収益と費用のことで、経常的に生じる性質の損益です。
営業外収益は受取利息、受取配当金、有価証券利息、不動産賃貸料、雑収入などが主なものです。これらは事業活動とは別ですが、事業をしていれば継続的に得られる収益です。
コロナ関連を差し引いて見る
また近年ではコロナ禍における助成金・補助金の会計上の処理の多くが営業外収益の雑収入で計上されています。真の会社の実力を判断するには、経常利益からコロナ関連の雑収入を差し引いて見ることも大きなポイントになります。
円高・円安の影響による為替差益(為替レートによる収益)も営業外収益に計上されます。当期の営業利益は赤字でも、為替差益で多額の営業外収益があがり、経常利益がプラスに転じた場合なども注意が必要です。
営業外費用は法人の本業以外の活動によって経常的に生じる費用で、支払利息、支払手数料、有価証券売却損・評価損、雑損などの勘定科目が挙げられます。営業外費用の勘定科目は業種によって異なることが多く、企業の事業内容と照合して見るのがポイントです。