こんにちは。
今回記事を担当させていただきます、K.Oです。

今回の記事では、参議院選の結果を踏まえてアベノミクスについてもう一度考えてみたいと思います。

先日の参議院選挙は下馬評通り、自民党・公明党の連立与党が過半数を確保する結果になりました。
そして、日本に対する投資家の多くは、日本の政治に強い期待を抱き始めたと言ってよいでしょう。ロイター通信によれば、マネックス証券チーフストラテジストの広木隆氏は「株式市場にとってポジティブな材料であることは確かで、外国人投資家は衆参のねじれ解消を評価してくるのではないか。今後、ロングマネーなど腰の据わった海外資金が日本株に流入してくるとみられる」と考えているそうです。

いままではねじれがあったために政治が不安定で、強い改革はできないと思われてきました。しかし、今回の参議院選挙で「ねじれ」が解消したことに加え、連立与党が衆議院の3分の2を占めること、さらに今後2~3年間は政局が安定することを考え合わせると、政府は強力な改革を進めるための土壌を得たと考えられるからです。

【参考】

成功?それとも失敗?〜アベノミクス第3の矢と関連銘柄のまとめ〜
アベノミクスで盛り上がる証券営業の3つの罠〜その“お勧め”は本当に買いか?〜
ネット選挙解禁!夏の参院選に向けて注目される新事業と関連銘柄って?
アベノミクスは本当に日本を変えるのか?〜希望とその副作用〜

①3本目の矢の重要性


もともと毛利元就の伝承で使われる「三本の矢」は、1本の矢は簡単に折れるが3本合わせれば簡単には折れない、ということでした。アベノミクスの3本の矢もまさに同じ状況です。1本目の矢である金融政策、2本目の矢である財政政策、そして3本目の矢である成長戦略の3本そろってはじめて強みを発揮します。1本1本ではすぐに折れてしまうのです。

確かに、金融政策と財政政策によって市場の期待を高めたことは評価できます。今までの政権ではそれすらできなかったことです。
問題は3本目の矢が揃うかどうかでしょう。

金融政策に関しては、すでにゼロ金利になってしまっているため、市場の期待を高める以上のことはなかなかできないでしょう。本当に必要なのは実体経済の強さです。これ以上借金をふやすわけにも行かない中では財政政策にも限界があります。これからは、財界、与党内部、官庁、諸外国とも調整しながら、日本経済全体の活力を底上げするような政策を力強く迅速に実行していくことが強く求められているのです。

一方で、今回の参院選で議席を大幅に増やした共産党はアベノミクスを『5本の毒矢』と呼びます。日本共産党の志位和夫委員長は①異常な金融緩和で物価が上がり、中小企業の経営や生活に被害がでている、②財政政策による公共投資のばらまきで、巨大な借金だけが残る失敗を繰り返そうとしている、③「成長戦略」の名での下に簡単に解雇できる「限定正社員」制度をつくろうとしている、④消費税の大増税、⑤社会保障の連続改悪、が5本の毒矢。これを続けたら「くらしも経済も壊れ、財政もだめになる」と強く批判しています。

また、古賀茂明氏(元通産省職員)はアベノミクスの一番重要な3本目の矢である「成長戦略」は、官僚や族議員主導の古い自民党体制を復活させようとしているだけであると指摘しています。ことに「設備投資減税」の対象となる企業の選定を霞ヶ関で行うために、そこに利権が生まれ、天下りの温床となるだけであると指摘しています。