【米国現地レポート】米利上げ15年6月説に勢い 今後は賃金上昇ペースに焦点

12月16日から17日にかけて開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)後の記者会見で、ジャネット・イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長が、「現時点での低いままの物価上昇率や、原油価格の大幅な下落によるデフレ圧力は、2015年年央の米利上げの障害にはならない」とするタカ派的な見解を表明したことが、注目を集めている。

元米財務省のエコノミストで、著名なFRBウォッチャーでもあるオレゴン大学のティム・デューイー教授は、12月17日付のブログで、「イエレン議長は、2015年の中頃と予想される利上げを遅らせ得る(低インフレ率や原油安などの)理由を、事実上すべて否定した。FRBは、今や固く6月の利上げに照準を定めた」と言明した。

さらにデューイー教授は、「逆オイル・ショックが(食料品とエネルギーを除いた)コアインフレ率(の低下)にもたらす悪影響は予想以上かもしれないが、同時に労働参加率が上昇して、失業率を下げるかもしれない。現時点から来年6月の間に賃金上昇が加速すれば、6月の利上げは確定したも同然だ」と述べ、FRBによる利上げの判断は、賃金上昇のペースに焦点が絞られたとの見解を表明した。

イエレン議長はFOMC後の記者会見で、「多くのFOMCの参加メンバーは、来年の中頃に利上げの条件が整うとの個人的意見を表明している。だが、予め決定された時期などない。利上げ条件が整う環境に関しては、参加者の中でも幅広い意見の相違がある」と述べ、市場の予測に釘を刺した。FRBの利上げ判断を縛るような言質を与えないように、できるだけ政策余地を残しつつも、2015年の年央を強く示唆している。