ギリシャ総選挙「EU離脱容認」が本音?政府高官発言にみるドイツの思惑

1月25日のギリシャ総選挙に向け、ドイツの周辺が騒がしくなっている。

ギリシャの総選挙での勝利が見込まれるアレクシス・チプリス氏が率いる急進左派Syriza(シリザ)は、ギリシャ再建計画として提示されている緊縮財政策を覆し、ギリシャが持つ債務支払い拒否の交渉を進めてくるとみられている。

一方、6日にロンドンを訪れたドイツのアンジェラ・メルケル首相は、「ギリシャがユーロ圏にとどまる政策を求める」と発言し、懸念されているギリシャのユーロ圏離脱の可能性について否定的な考えを示した。欧州諸国と合意した財政再建計画は今後も継続される見込みだと話している。

また、ギリシャのユーロ圏離脱の影響を強く懸念するイタリアでは、6日、マッテオ・レンツィ首相は、イタリア紙とのインタビューの際、ギリシャ総選挙が実施される直前、1月22〜23日にメルケル首相を地元フィレンツェに招待し、会談を行うと述べた。レンツィ首相は、「(メルケル首相とは)時に意見は分かれるが、良い関係にある」としている。レンツィ首相は、柔軟な成長策を重視している。

欧州委員会経済・財務担当のピエール・モスコビシ委員も、7日付の仏紙のインタビューで、ギリシャのユーロ圏離脱や債務交渉が議論されているという事実はないと述べている。

一方、ギリシャのユーロ圏離脱について、ドイツ誌シュピーゲルは年明け1月3日、政府高官の話として、「ギリシャの離脱は避けられない。ドイツは離脱を容認。ユーロ圏はその事態に対応する」との見方を報じた。ドイツ紙ビルトも「離脱の場合を想定し、欧州連合(EU)の銀行同盟の支援などの対応準備を整えつつある」と報じている。

だが、チプリス氏が勝利した場合、ギリシャ急進左派による政策を、ドイツがすんなり受け入れるとは思われない。

これまでドイツとフランスは協調してギリシャ急進左派をけん制する動きを見せていた。9日付のブルームバーグで「ギリシャ離脱が引き金となり欧州単一通貨の解体につながりかねないリスクを冒すことは、ドイツの利益ではない」と報じられているように、仮にマルクにドイツの通貨が戻れば、ドイツの国力を大きく損なうことに繋がる可能性があるからだ。

(ZUU online)

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