ルーブル暴落で浮きぼりに…危ぶまれる新興国経済のリスク


きわめて流動性の低いロシアルーブル

ロシア の主力輸出品である原油価格の大幅下落で ロシアルーブルが暴落を演じている。 経済に大きなダメージを与えることが危惧されるためだ。 ロシアの世界的な経済的・政治的影響力とは裏腹に流動性が低いのがロシアルーブルである。とにかくこの通貨は1998年にデフォルトを起こしているため、市場の記憶には新しい存在で、信用力の低さは世界随一といってもいいほどだ。こうしたことから全世界での流通量は限られており、国内専用通貨といっても過言ではない状況となっている。外貨預金や金融商品に一切ロシアルーブル関連のものが出てこないのもそのためで、1998年のロシア危機の直前にも突然この通貨切り下げを断行しているため、いまだに投資筋の不信感は根強い。したがって、ひとたび原油価格暴落といった今回のようなリスクが発生すれば、ルーブル通貨がオーバーシュート気味に暴落し、いきなりデフォルトが危惧されるような脆弱な状況となってしまうのだ。


他の新興国も似たような金融構造をかかえる状況

BRICsの名付け親である元ゴールドマンサックスのエコノミスト ジム・オニール氏は、2019年にはBRICsからIC(インド、中国)だけが残り、ブラジルとロシアは新興大国から脱落する可能性があるとの指摘をしている。

ブラジルも通貨は脆弱であり、ロシアほどではないにせよ、同様の通貨リスクを抱えた国といえる。また東南アジア諸国では産油国であるインドネシアは金融構造が弱く、ベネズエラも今回の原油価格暴落でデフォルトの危機が高まる可能性も考えられている。