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(写真=Thinkstock/Getty Images)

「国富が流出している」と、東日本大震災の影響を受けて、繰り返し言及されてきた。国の内外でさまざまな課題が持ち上がったり、対策が講じられたりする中、国にとどまる富の管理は、与党・政府にとってだけではなく、経営者や投資家にとっても、非常に重要だと言えるだろう。

国富の動きを示す端的な統計が国際収支だ。輸出と輸入の差額や海外からの投資規模を計る一つの材料としてもポピュラーだ。最新の同指標が2月9日、財務省から公表され、2014年の経常収支が、1985年以来で、最少となったことが明らかになった。2013年も当時、過去最少となる経常収支を記録しており、さらに黒字幅が縮小するなど、厳しい国際経済環境が続いていると言えそうだ。

財務省の発表によれば、2014年の貿易収支は、輸出の74兆1225億円に対して輸入が84兆4862億円となり、10兆2637億円の赤字。発電などに使われる液化天然ガスや半導体などの電子部品分野で輸入が拡大したためだという。サービス収支も3兆932億円となり、貿易・サービス収支は、13兆4569億円の赤字に終わった。

他方で、国際収支の黒字化を支えたのは、直接投資からの配当金などの第一次所得収支。昨年1年間では、18兆712億円の黒字となり、貿易・サービス収支の大幅赤字を補う格好となった。

その結果、貿易・サービス収支、第1次・2次所得収支を合計した経常収支が2兆6266億円と黒字を記録。前年に記録した経常収支である3兆3061億円を下回る水準にとどまっており、当時、比較できる1985年以降の統計で最少だった数値をさらに下回った格好だ。

東日本大震災を契機に原子力発電所が運転停止に陥ったことや、それに伴う燃料輸入の増加で悪化を続ける国際収支に今後、安倍政権を含む政界や経済界がどのような対策を実施していくのか、注視をさらに続ける必要がありそうだ。

(ZUU online)

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