on May 21, 2009 in Littleton, Colorado.

4月の米雇用統計を見ると、労働市場は冬場の落ち込みから抜け出し拡大基調に戻っている。ただ今後利上げやドル高の影響で内外需ともに縮小すれば、就業環境も悪化しかねない。


雇用環境は持ち直す

米労働省が発表した4月の雇用統計によると、景気動向を示す非農業部門の雇用者数は前月から22.3万人増加し、雇用回復の目安とされる20万人を2カ月ぶりに上回った。

同時に改訂された過去分について、3月は12.6万人から8.5万人と下方修正されたが、2月は26.4万人から26.6万人と若干拡大し、2~4月の3カ月平均も19.1万人と20万人近い数値を確保。

業種別に見ると、鉱業は原油安により石油採掘・サービスが低調で1.5万人減少し、年明けから4カ月悪化が止まらない。卸売業も0.5万人減と18カ月ぶりにマイナス。ただそれ以外は、割合の大きい業種を中心に雇用が回復。建設業は寒波による悪天候で住宅着工が低迷し、3月は0.9万人減に陥っていたが、4月は4.5万人増と2カ月ぶりに改善。

製造業はドル高や西海岸の港湾争議による輸出減などが響き、去年11月の4.5万人増からペースダウンしてきていたが、4月は0.1万人増と縮小に歯止めがかかった。上述の天候不順で停滞していたレジャー・接客業も1.7万人増と2カ月ぶりに復調。また3月から4月にかけて、輸送・保管が0.8万人増から1.5万人増、専門職が3.5万人増から6.2万人増、教育・健康が3.5万人増から6.1万人増と大幅な底上げ。このように、冬場の天候悪化を含む一時要因から抜け出し、幅広い業種で就業者数が増えたのが4月の実情だ。

この非農業部門を含めて就業者数全体でも、3月の0.02%増から4月は0.13%増へと上げ幅が拡大。一方、失業者数は1.49%減から0.30%減へと下げ幅が縮小したものの、減り続けていることに変わりはない。その結果失業率は5.4%となり、前月から0.1ポイント改善。これは金融危機前の2008年5月以来6年11カ月ぶりの低水準だ。