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(写真=Thinkstock/Getty Images)

事業環境の変化により、かつては事業所や工場として使っていた不動産が、休眠状態になっていることがある。企業において不動産を活用することの大切さと、その有効活用方法を、事例を交えて紹介したい。


不動産活用がもたらす経営課題の解決

不動産が大切なのは、それをうまく活用することにより、経営課題の解決につなげることができるからだ。例えば、新たな成長戦略を取るために多くの資金が必要であれば、遊休・低稼働不動産の売却がひとつの手段として考えられる。

人材確保、人材の定着が課題となっている企業であれば、社宅や研修施設の建築・移転が課題の解決方法になり得る。不動産を適切な形で利用することは、経営強化の一助となるのだ。


具体的な活用事例

では、具体的にどのように不動産を活用すれば良いのだろうか?以下では、企業不動産の活用事例を、三つご紹介しよう。

①事業法人A社

地方の中堅企業A社は、かつて事業所として利用していた、休眠状態の不動産を所有していた。A社を取り巻く環境は年々厳しくなっており、キャッシュフローを少しでも改善する必要があった。A社はこの所有地を、キャッシュフロー改善に役立てようと考えた。しかし、所有地は駅から徒歩10分以上かかり、一般的な賃貸不動産や商業テナントビルといった活用方法では、採算を合わせるのは厳しいと考えられた。

そこで、不動産会社に相談し適切な活用方法を検討した結果、周辺には地域の人口に見合ったフィットネスクラブが存在しないことが判明する。その後、大手フィットネスクラブの店舗を所有地へ誘致することにより、長期にわたる安定収入を得ることに成功した。

②印刷会社B社

長らく繊維工場を営んできたB社は、経営規模の縮小により繊維工場に併設する従業員用駐車場の半分が利用されないままとなっていた。B社は繊維業に代わる新規事業への投資を考えており、駐車場を有効活用したいと考えていた。

そこで、駐車場の半分に賃貸住宅を建設し、賃料収入を得られるようにした。また、印刷工場の屋根には太陽光パネルを設置し売電事業も始めたうえ、グリーン投資減税の適用も受けられることになった。

③お菓子メーカーC社

お菓子メーカーC社は、長い不況の影響で売上と利益がピーク時の3割まで減っていた。借入金の返済は毎月出来ているが、今以上に売上と利益が減少すれば、いずれ返済は滞り従業員の給料も払えなくなる状況であった。

C社はまず、自社ビルの売却を行い、お菓子工場の一部を間仕切りし、そのスペースを事務所とした。自社ビルを売却し借入金の返済に当てるのに加え、従業員に危機感・緊張感を持たせる効果も狙ったのだ。また、作業の割に広すぎた工場の作業場を集約することで、工場に新たなスペースを作り、そのスペースを貸店舗としたのだ。

工場の生産量をキープしたまま、不動産から新たな収益源を作ったのである。こうして財務状態を改善したC社は経営を立て直し、新たな販路拡大に資金を回せるようになった。


企業不動産活用の相談先

上記のように、企業不動産を活用することで、経営をより強固なものとできるのだ。不動産活用の相談先は、三井不動産、野村不動産といった大手不動産会社や、不動産活用を専門としたコンサル会社等がある。今一度、自社の不動産について見直されてはいかがだろうか。 〈ZUU online 編集部)

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