5月米雇用統計,利上げ時期
(写真=Thinkstock/Getty Images)

FRBによる利上げが近付いている。4月の米雇用統計は一定水準まで雇用が回復し、米国経済の失速が一過性のものであったと解釈された。イエレンFRB議長は、5月22日の講演で、「今年のいずれかの時期に利上げを始めるのが適切」と述べている。今回は、その利上げの判断材料となり得る、5月米雇用統計のポイントや影響について考えたい。


そもそも雇用統計とは何なのか?

米国の経済指標の中でも、最も注目度が高く、米国労働省労働統計局が調査し、失業率や非農業部門雇用者数、平均時給などの10数項目を発表している。そして、特に注目されているものが、失業率と非農業部門雇用者数である。失業率は失業者数を労働力人口で除した数値のため、景気判断の材料として注目度が高いのは必然であるが、非農業部門雇用者数が注目される理由は、農業以外の産業で働く雇用者数の増減を示しているため、景気に遅行する傾向がある失業率と異なり、ダイレクトに景気判断材料できる点にある。


注目すべきポイントはどこか?

4月に行われた米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明で、「雇用環境がさらに改善し、インフレ率が目標の年2%に近付くという相当の地震が持てた時」が利上げのタイミングであるとしていたことを考えれば、やはり、注目すべきは、失業率と非農業部門雇用者数となるだろう。

そして、前回の雇用統計では、米経済の減速が一時的なものであったことを証明するには十分な回復であったとともに、強すぎない結果となったことで、早期利上げ観測が強まることにはならず、米国株は上昇した。