ギリシャ国民投票
(写真=Thinkstock/Getty Images)

6月27日にユーロ財務相会合でEUは6月30日に期限を迎えるギリシャ向け金融支援を延長せずに、予定通り終了すると決めた。一方、ギリシャでは、7月5日に債権団の求める財政改革案の是非を問う国民投票が開催される予定で、その結果待ちとなってきている。

もともと、ギリシャ政府の債務問題については、楽観的な見方があった。6月30日にギリシャがIMFへの返済を行わなかったとしても、テクニカルな問題として、デフォルトとは認定しないのではないかといわれてきた。債務猶予をあえて7月5日の結果以降まで猶予し、国民投票の結果で緊縮財政やむなし、EU残留が国民の意思となった場合に、EUも再度支援を申し出ることで一件落着という流れを想定する向きだった。実際、7月1日を迎えて、IMFは、ギリシャ政府の債務については、デフォルトではなく「延滞」とした。

ギリシャ政府とIMF、EUなどの債権団との交渉は引き続くが、次の焦点は5日の、ギリシャ国内の国民投票に移りそうだ。ただ、ギリシャの国民投票については、現時点ではまだまだ隠れたリスクが存在しており、それぞれ確認しておきたい。


リスク1: チプラス電撃辞任で国民投票棚上げのウルトラC

まず懸念されるのは、常ににここ一番で寝技を繰り出してくるチプラス首相だ。5日の国民投票を前にチプラス氏が自ら前言を翻して突如辞職することになると、次の首相が正式決定するまでなんと国民投票は棚上げとなりかねない。

チプラス辞任という事態になれば、おカネも時間もないにもかかわらず、ギリシャは再度総選挙からやり直しという怒涛の局目に陥ることになってしまう。選挙後の次期首相の選出は議会で5分の3の賛成が必要となり、決定に難航が予想される。今回はさすがに、チプラス氏自身が国民投票を持ち出してきているだけに、選択肢がいまさら履行される可能性は極めて低いといえる。

ただし、選択肢が残っているということ事態は大きなリスクである。そもそも国家的な資金枯渇であえぐときに国民投票でコストがかかること事態かなりナンセンスな状況だが、同じ投票ならこの手も残されているということになる。