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(写真=PIXTA)

◆昨日は、中国株価が反発したことから、米中長期債利回りが持ち直す中で円高が一服、反落し、円が全面安となった。

◆ドル/円も、120円台半ばから欧州時間にかけて121円台半ばへ反発した。但し、NY時間も米中長期債利回りの反発は続いたがドル/円は伸び悩んでおり、上値の重さが意識されている。

◆本日は重要経済指標発表が少ない中、アジア時間は中国株式市場が本当に沈静化したのかを見極める動きとなり、再び悪化しなければ欧米時間には次第に週末のギリシャのユーロ圏残留をかけたEU首脳会合を控え、週明けの大幅変動リスクに備えポジション削減の動きとなりそうだ。

とは言え、水曜の急落、木曜の反発を経てポジションの偏りは一旦整理されたとみられ、主要通貨は動きにくくなりそうだ。

◆ドル/円も、本日早朝は強含みでスタートしているが、6月初以降の下降トレンドにあり週末にイベントを控えていることから、余程の追加的なドル買い円売り材料が出てこない限り、122円台は重くなりそうだ。


昨日までの世界:中国株安が一服し、リスク回避トレードの巻き戻し

ドル/円は、中国株価が反発したことから、米中長期債利回りが持ち直す中で欧州時間にかけて120円台半ばから121円台半ばへ反発した。但し、NY時間も米中長期債利回りの反発は続いたがドル/円は伸び悩んでおり、上値の重さが意識されているようだ。

ユーロ/ドルは、欧州時間入りにかけて一時1.1125ドルへ上昇する局面もあったが特段の材料はなく、むしろ欧米時間にはギリシャが閣議を経て週末にEU首脳会合での合意に向けた新提案をていしゅつしたものの殆どユーロ押し上げ効果はなく、むしろドイツ10年債利回りよりも米利回りの上昇の方が大きかったことから、再び1.10ドル割れへ反落した。

ユーロ/円も、ドル/円の反発と共に欧州時間にかけて133円台半ばから135.07円へ上昇した。もっとも、その後はドル/円が停滞する中でユーロ/ドルの下落の影響を受け、再び133円台半ばへ反落している。

豪ドル/米ドルは、中国株価の反発に加えて、豪6月雇用統計で失業率が6.0%と6.1%への上昇を見込んでいた市場予想を下回ったことも押し上げ要因となり、0.74ドル丁度前後から0.7492ドルへ上昇した。鉄鉱石価格の反発も下支え要因となったようだ。もっとも、その後は米ドル高の影響もあって伸び悩み、0.74ドル台半ばでもみ合い推移となっている。

豪ドル/円も、朝方に89.16円の安値をつけたあと、米ドル/円と共に反発し一時91.02円へ上昇、その後は90円台半ばでのもみ合いとなっている。


きょうの高慢な偏見:ギリシャに焦点を戻せるか?

ドル/円は、中国株価の反発で120円割れを回避したものの、米日2年債利回りは縮小・ドル安円高傾向を示唆しており、上値も切り下がってきている。本日早朝には日銀の成長率見通し下方修正報道を受けてか122円台後半へ強含みでスタートしているが、追加的なドル高円安材料がない限り122円台は重くなりそうだ。

ユーロ/ドルは、米独の10年債利回りの変動が概ね同程度に収まる中で、米独利回り格差から強い方向性が出ておらず、本日のところは1.10ドル台半ばを中心としたレンジになりそうだ。

豪ドル/米ドルは、6月下旬以降下落基調が強まっていたが、昨日の豪失業率の予想比下振れもあって一旦下落が一服した形となっている。

とは言え、中国株価の反発が持続的なものとならなかったり、中国株価の下落一服にも拘らず鉄鉱石価格の下落傾向が持続的反発に転じないようだと、再び8日につけた安値である0.7372ドル割れを試す展開となりそうだ。

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山本雅文(やまもと・まさふみ)
マネックス証券 シニア・ストラテジスト

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