imasia_14094626_S
(写真=PIXTA)


今週の注目レポート・重要ニュース

■米国

先週の米国市場は小幅に上昇しました。財政緊縮策への反対が多数を占めた5日のギリシャ国民投票の結果を受けても底堅さをみせたダウ平均ですが、週半ばには下げ止まらない中国株を嫌気して大幅安となりました。

しかし、ギリシャが9日に欧州連合(EU)にEUの緊縮案に近い財政改革案を提出したことを受けてギリシャの金融支援協議が進展するとの期待や、反発した中国株を好感して週末に大幅続伸となったことから、ダウ平均は週間で30ドルの上昇となっています。

◇ISM非製造業景況感指数

6日発表の6月のISM非製造業景況感指数は56.0と市場予想に届かなかったものの、1年1カ月ぶりの低水準となった前月の55.7から上昇し持ち直しとなっています。

◇FOMC議事録要旨

8日に発表された米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では、米景気の改善傾向を評価しつつも、大半の参加者は利上げを決めるには労働市場などで一段の改善を示す指標の必要との見解だったことがわかりました。また、ギリシャ情勢や中国景気に関する不透明感についての指摘があったことなどから、全体としてハト派的な内容とマーケットでは受け止められました。

◇米小売売上高

14日に6月の米小売売上高が発表されます。5月の米小売売上高は前月比1.2%増と市場予想通りで3カ月連続でのプラスとなりました。変動が大きい自動車・同部品、ガソリン、建築資材を除くコア売上高も前月比0.7%増と市場予想を上回り、個人消費の落ち込みが冬場の悪天候による一時的なものだったとの見方を裏付ける内容でした。今回もプラスが予想されていますが、伸びは5月を大きく下回る見込みです。

◇イエレンFRB議長の議会証言

15日に下院で、16日には上院でイエレンFRB議長が半期に一度の議会証言を行う予定です。1-3月期の景気減速の見方や今後の回復見通しなどに加えて、不透明感を強めるギリシャ情勢や中国株の影響についても言及がありそうで、証言で利上げへのヒントが得られるかが注目されます。

◇米CPI

17日に6月の米消費者物価が発表されます。5月の米消費者物価指数(CPI)は、変動の大きいエネルギーや食料を除いたコア指数が前年比1.7%上昇と、前月から小幅鈍化しました。今回は前年比1.8%上昇と前月をわずかに上回る伸びが見込まれています。

◇決算発表

米国企業の4-6月期の決算発表が本格化します。今回はS&P500採用の主要企業ベースで3%近い減益が見込まれています。

今週は14日にJPモルガン・チェース(JPM)やウェルズ・ファーゴ(WFC)、ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)などが、15日にインテル(INTC)、バンク・オブ・アメリカ(BAC)などが、16日にグーグル(GOOG)、ゴールドマン・サックス(GS)、アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)などが、そして17日にゼネラル・エレクトリック(GE)などが決算を発表する予定です。

■欧州

先週の欧州の主要株価指数はギリシャの金融支援協議が進展するとの期待や、中国株の下げ止まりを好感して大きく上昇しました。ドイツのDAX指数が週間で2%を超える反発をみせたほか、フランスのCAC指数も2%近く上げています。しかし、12日のユーロ圏財務相会合や首脳会議ではギリシャが15日夜までに税制や年金制度の改革などの措置を法制化する必要があるとして協議が合意に至らず、協議の行方が再び不透明となっています。

ユーロ/ドルは、ギリシャ国民投票結果を受けて前週末の1.11ドル丁度近辺から週明けに1.10ドル割れへ下落しましたが、当事者の割には小幅な下落に留まりました。7日には、原油価格の下落やドイツ10年債利回りの大幅低下を眺めて続落し、1.0916ドルの安値をつけましたが、その後は中国株価の大幅下落を背景とした市場全般のリスク回避傾向にも拘らず強含みで推移し、10日にかけて一時1.12ドル台を回復しました。

◇ZEW独景気期待指数

16日にECB理事会が開催されます。金融政策に変更はないとみられますが、ユーロ圏財務相がギリシャに15日夜までに改革措置の法制化を求め、ECBが保有するギリシャ国債の償還期限が20日に控えるなか、ECBがギリシャに対する緊急流動性支援(ELA)の上限を引き上げるのかが注目されます。