ギリシャ債務問題
(写真=Thinkstock/Getty Images)

ギリシャ政府が、EUなどからの金融支援獲得に向けて、漸進している。次々に期限の迫る債務への返済について、一時的には「延滞」となっていたものの、同国はIMFへの返済などを実施し、金融支援の獲得に向けた準備を着々と進めている様子だ。


金融支援獲得への条件をクリア

金融支援の実施前にEUなどから構造改革を求めらていたギリシアでは、同国議会が7月23日未明に金融・財政改革の法案を可決した。金融支援獲得の条件などとなった構造改革を進めるためのギリシアの法案としては、16日に可決した年金制度見直しや付加価値税を引き上げる法案に続く第2弾となる。

同法案では、ユーロ圏の各国が求めていた構造改革のうち、金融機関破綻時に保護される預金の上限額の設定など。破綻処理にあたり預金者らが一定の負担をすることになり、EUの制度をギリシア国内にも今後、適用される。併せて、同法案は、訴訟手続きの簡素化も図る。

チプラス首相の急進左派連合の議員149人の内36人が造反したものの、最大野党である新民主主義党の一部からの賛成を得て、今回の可決となった。ギリシャの与党からも政権に対して批判する声が出ており、今後の金融支援獲得に向けたギリシャ国内の調整を妨げる要因にもなりかねない。


支援実施に向け焦点は債務減免の当否へ

今回の構造改革法案の可決により、金融支援獲得のための条件が整ったことになる。ギリシャ政府は今後、金融支援の実施を引き出すために、詳細を詰める協議に入る見通しだ。

争点の一つになるとみられているのが、ギリシャ政府の債務減免だ。ギリシャ政府の債務残高は1-3月期で同国のGDP比で168.8%に上り、2014年10-12月期に比べて減少しているものの、まだまだ膨大な額に上る。同債務をEU、ECB、IMFといった債権側がどれだけ削減を許すか問われることになる。

ただ、ギリシャ政府への債務減免について、債権団の中でも意見が分かれている。IMFはすでに、ギリシャ政府への金融支援の実施にあたり、「何らかの債務減免が必要」との姿勢を示している。IMF専務理事のラガルド氏が、欧州のラジオ局のインタビューにそう答えた。

他方で、EUは、ギリシャ政府の債務減免に対して、慎重な姿勢を崩しておらず、今後、ギリシャ政府と金融支援の詳細を詰める際に争点の一つになりそうだ。(ZUU online 編集部)

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