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(写真=PIXTA)

◆先週金曜は、中国CAIXIN製造業PMIの大幅悪化を受けて金、銅などのコモディティ価格が更に下落したことを受けて、豪ドルなどコモディティ通貨が大きく下落した。

◆また、リスク回避的なムードの強まりがブラジルレアルの対ドルでの年初来安値更新など、新興国通貨の下落に繋がったのも特徴的だった。

◆この間、ドル/円は欧州時間までは124円丁度前後で安定を維持していたが、米新築住宅販売の予想比大幅下振れをきっかけに米中長期債利回りと共に下落、一時123.60円へ下落した。

◆本日も引き続きコモディティ価格動向が注目される。落ち着きを取戻し反発するようであれば、豪ドルなどコモディティ通貨の持ち直しに繋がりそうだ。

◆ドル/円は124円台の重さが意識されており、コモディティ価格続落の場合は123円台前半への軟化リスクとなる一方、出遅れている米耐久財受注が市場予想以上に回復を示せば下支えされそうだ。


昨日までの世界:中国PMIの予想外の大幅悪化が、予想以上の反応を呼ぶ

ドル/円は、中国製造業PMIの大幅悪化などの影響は殆ど受けず欧州時間までは124円丁度前後で安定を維持していた。

もっとも、NY時間入り後に発表された米新築住宅販売の予想比大幅下振れをきっかけに、米中長期債利回りと共に下落、一時123.60円へ下落した。但し引けにかけては123.80円前後へ小反発した。

ユーロ/ドルは、欧州時間入りの順次発表されたフランス分、ドイツ分そしてユーロ圏各種PMIが総じて前月および市場予想を下回ったことから(ユーロ圏総合PMIは前月54.2、市場予想54.0に対し実績は53.7)、1.09ドル台後半から一時1.0925ドルへ下落した。

その後もドイツ10年債利回りも低下基調でユーロには下押し圧力がかかっていたはずだが、NY時間にかけては反発基調となり、結局1.0980ドル前後と下落前の水準を回復して引けた。ユーロは明確な変動要因を欠いており方向感がない状況が続いている。

ユーロ/円も、136円丁度前後で推移した後、欧州時間入りにかけて一時135.53円へ軟化したが、NY時間引けにかけて136円丁度手前へゆっくりと反発した。

豪ドル/米ドルは、中国7月分CAIXIN製造業PMIが48.2と前月および市場予想(各々49.4、49.7)を大きく下回ったことを受けて金、銅などのコモディティ価格が更に下落したことからつれ安となり、0.7350ドル近辺から0.73ドル割れへ急落、その後NY時間にかけて続落し一時0.7260ドルの安値を付けた(09年5月以来の水準)。

豪ドル/円も、中国製造業PMIの大幅悪化を受けて91円台前半からNY時間にかけて一時89.93円へ下落、7月9日に付けた年初来安値(89.16円)に迫っている。


きょうの高慢な偏見:商品市況は安定するか

ドル/円は引き続き124円台での上値の重さが意識されており、コモディティ価格が更に下落するようだとリスク回避的な動きから米中長期債利回りの低下と共に123円台前半へ軟化しそうだ。

他方、コモディティ価格が落ち着きを取戻し反発するようであれば、米中長期債利回りの持ち直しに繋がりドル/円も下支えされそうだ。また、本日発表の米耐久財受注は米経済指標の中でも冬場の悪化からの回復が最も出遅れている指標の一つであるため、予想以上の反発がみられればドルが対円や対豪ドルで下支えされそうだ(市場予想は総合が前月比+3.2%、除く輸送用機器が+0.5%、コア資本財受注が+0.5%)。

ユーロ/ドルは、先週金曜のユーロ圏PMIの予想以上の悪化でも下落が一時的かつ小幅に留まっており引き続き強い方向感がないが、本日発表のドイツIfo景況感指数(前月107.4、市場予想107.2)も予想以上に悪化すれば、ドイツ10年債利回りが低下傾向となってきている中で少しずつ上値が重くなってくるかもしれない。

豪ドル/米ドルは、再び中国景気関連材料に敏感な展開となりそうだ。特段中国、豪州の重要経済指標発表が予定されていないことから、中国景気の代理変数として銅や原油などのコモディティ価格を睨んだ展開となりそうだ。

続落となれば豪ドルも0.72ドルを試す展開となりそうだが、落ち着きを取戻し反発するようであれば一旦下落に歯止めがかかりそうだ。

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山本雅文(やまもと・まさふみ)
マネックス証券 シニア・ストラテジスト

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