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(写真=PIXTA)


貸出動向:緩やかな増勢が続く

日銀が8月10日に発表した貸出・預金動向(速報)によると、7月の銀行貸出(平均残高)の伸び率は前年比2.7%と前月(改定値2.5%)から拡大した。

伸び率を業態別に見ると、地銀(第2地銀を含む)が前年比3.8%(前月も3.8%)と横ばいであったが、都銀等が前年比1.4%(前月は1.2%)と改善した。これまで同様、M&A向けや不動産向けが引き続き牽引役になった模様(図表1~3)。

今年に入ってからの銀行貸出の伸び率は1-7月の単純平均で2.6%となっており、昨年同時期平均の2.3%をやや上回っている。ただし、昨年同時期と比べて前年比での円安度合いが強まっており、これが外貨建て貸出の円換算額を押し上げている部分もある(実勢には関係なし)。

従って、最近の動向は若干割り引いてみる必要があるが、銀行貸出は長期にわたって年間2%~2%台半ば程度のペースでの緩やかな回復が続いている。

銀行貸出残高の増減率r図1-4

なお、6月の新規貸出金利については、短期(一年未満)は0.873%(前月は0.742%)、長期(1年以上)は0.974%(前月は0.85%)とそれぞれ持ち直している。市場金利の代表格である10年国債利回りが6月に上昇しており、貸出金利の押し上げに働いた可能性がある。

ただし、7月の同利回りは再び低下しており、影響が懸念される。また、銀行間の厳しい貸出競争や日銀による低利資金供給など、金利低迷の背景にある要因は数多く、貸出金利が上昇していくイメージは全然描けない(図表4)。