マクドナルド
(写真=Thinkstock/Getty Images)

日本マクドナルドHDが8月12日に発表した2015年6月期の中間決算によると、売上高は前年同期比29.5%減の852億円、純損益に至っては262億円の大幅な赤字となった(前期は18億円の黒字)。


一人負け状態だが業績下げ止まりの兆しも

2001年の上場以来、上期としては最大の赤字。7月も既存店売上高は前年同月比12.6%減と二桁減であり、競合の「モスバーガー」や「ケンタッキー・フライド・チキン」がともにおおよそ1割増だったため、マクドナルドは依然として一人負けの状態だ。

だが業績下げ止まりの兆しもある。7月の前年同月比の既存店売上高は、6月の23.4%減からマイナス幅が大きく縮小しており、客数・客単価とも前年割れは続くものの7月の来店客数の減少幅は9.3%と、鶏肉問題発覚後では最小となっている。客単価も7月は3.6%減と6月の14.5%減からは大きく改善している。

中間決算発表では、改善を進めるために次の4つのリカバリープランを引き続き実行するとした。それは「新メニュー導入やクーポン、顧客の声のフィードバック」「既存店の改装」「地区本部制による地域に特化したマーケティングの実施」「既存店舗改装への集中投資とFCオーナーへの財務施策」だ。
サラ・カサノバ社長が「業績回復の起爆剤は魅力的なメニューの提供」と強調する通り、この中で最も重要なものは新メニューの導入と成功だ。


過去の成功とイギリスの事例が参考になる?

アメリカ本社主導のマネジメントになって以降、メニューやサービスが画一的になり、客に飽きられて売上減少につながったことは度々指摘されてきた。

たしかに以前の日本主導のマネジメント時代にはいくつもの成功事例があった。代表的なものは、「てりやきバーガー」「えびフィレオバーガー」「月見バーガー」だ。これらは日本独自のメニューとして開発し、定番化された。ここにマクドナルド復活の可能性があると見る声は大きい。

マクドナルドの全世界の4~6月期の売上高は前年同期比0.7%減。世界中で客離れが続く中でヨーロッパ圏は1.2%増収と盛り返した。これには英マクドナルドが、顧客の健康志向に合わせてローカルメニューを開発、充実させたことが大きいといわれている。

日本でもこの7月には、レギュラーメニューに野菜を豊富に加えた3つの期間限定商品や100円の「マックシェイク」を投入、また2014年に好評だった「アボカドバーガー」を発売日を1週間前倒しして8月4日から期間限定で投入している。さらにMcCafe by Barista併設店舗では「抹茶あずきフラッペ」、「抹茶ラテ」、「アイス抹茶ラテ」、「抹茶ラテフラッペ」といったオリジナル商品を展開。
これらは既存メニューの再投入や素材の追加という最小限の投資で行われており、「新鮮味がない」と見る向きもあるが、「過去の成功体験」を有効に活用しているともいえる。過去の成功は、環境の変化に対応できない負の要素としてとらえられることが往々にしてあるが、藁にもすがる思いの今のマクドナルドにとっては、大いに資産となる可能性を秘めている。

8月12日の決算発表では、業績見込みは「対前年比で大幅な減少となるがほぼ予算通りの進捗状況で、下期は売上高・利益ともに改善を見込んでいる」としているが、楽観視はできないはずだ。積極的かつ矢継ぎ早に新メニューを投入するうえで、資産の棚卸と徹底したローカライゼーションの推進ががマック復活の鍵となるかもしれない。(ZUU online 編集部)

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