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(写真=PIXTA)

◆昨日は、中国人民銀が欧州時間入り後に緊急金融緩和を発表したことを好感し、欧米株価が上昇して始まり、米中長期債利回りが上昇したことから、ドルが対円や対ユーロで上昇した。但し引けにかけて米株価が急反落すると、米利回りの反落と共にドル上昇幅が縮小した。

◆ドル/円は、118円台で始まった後、中国株価の一時的持ち直しを眺め120円台へ上昇した。その後引けにかけての中国株価の反落で118円台に一旦戻った後、中国緊急緩和を好感して一時120.40円へ反発した。但し引けにかけては米株と米利回りの反落を受けて再び118円台へ戻すなど、「荒い」(麻生財務相の言葉)動きが続いている。

◆本日は、Stevens・RBA総裁発言、Praet・ECB理事発言、米耐久財受注、Dudley・NNY連銀総裁発言などが予定されているが、引き続き中国株価動向と世界株価の反応に左右されやすい展開が続きそうだ。

中国株価が緊急緩和でも明確に上昇しない場合、中国当局の対応が後手に回っている印象を強め(ビハインド・ザ・カーブ)、ドル/円や豪ドルの下落、ユーロ/ドルの上昇に繋がりそうだ。


昨日までの世界:中国緊急緩和の効果は一時的に

ドル/円は、アジア時間は118円台で始まった後、中国株価の一時的持ち直しを眺め120円台へ上昇した。

その後引けにかけての中国株価が反落し3,000ポイントを割り込んで引けたことから118円台に一旦反落したが、欧州時間入り後に中国人民銀が緊急金融緩和を発表、1年物貸出金利および預金金利を25bps引下げ各々4.60%、1.75%とし、預金準備率も全銀行を対象に0.50%ポイント引下げたことを好感して反発し一時120.40円の高値をつけた。

但し、引けにかけては米株と米利回りの反落を受けて再び118円台へ戻すなど、振れの大きい展開が続いている。

昨日、東京時間には麻生財務相が為替市場の動きは急というより荒い、と表現し、自身は米財務当局と連絡を取っておらず、現時点ではG7やG20での対応の段階ではない、と述べるなど、あまり強い警戒姿勢を示さなかった。今後115円方向へ円高が進行する場合に、こうした表現がどう変化してくるかが注目となる。

ユーロ/ドルは、1.16ドル台でスタートした後、アジア時間の中国株価上昇を受けて1.15ドル台前半へ軟化、そして中国緊急緩和を受けてユーロの避難通貨としての位置づけが弱まり続落し、一時1.1397ドルの安値をつけた。但し引けにかけては、米株安と共に米利回りが反落したことから、1.15ドル台へ反発して引けている。

Constancio・ECB副総裁はユーロ高そのものには言及しなかった模様だが、インフレ見通しに対するリスクが大きくなれば追加措置を取る、量的緩和はオープンエンドとし、来年9月の終了後も続ける可能性を示唆したことも、ユーロ上値抑制要因となったかもしれない。

この間、ドイツ10年債利回りの方が米10年債利回りよりも大きく上昇し、金利差の面ではユーロ高ドル安圧力だったが、中国関連材料の方が重視されたかたちとなった。

ユーロ/円は、アジア時間に中国株価の反発を眺めて137円台から138円台半ばへ上昇する局面も見られたが、その後はユーロ/ドルとほぼ同様に下落、136.49円の安値をつけた。

豪ドル/米ドルは米ドル/円と類似した動きとなり、アジア時間に中国株価と共に0.71ドル台半ばから0.72ドル台乗せへ強含み、その後小反落したあと中国緊急緩和を受けて0.7250ドルの高値をつけた。但しNY時間引けにかけては米株安もあって再度下落し、0.7123ドルの安値をつけた。

豪ドル/円も、84円台でスタートした後、中国緊急緩和を受けて87.16円の高値をつけたが、NY時間引けにかけては84円台半ばへ大幅反落し、ほぼ元の水準に逆戻りした。