フィリピンGDP
(写真=PIXTA)


4-6月期は前年同期比+5.6%

フィリピンの2015年4-6月期の実質GDP成長率(*1)は前年同期比+5.6%の増加となり、前期の同+5.0%を上回ったものの、市場予想(*2)の同+5.7%には届かなかった。また前期比(季節調整値)は+1.8%と前期の同+0.4%から上昇した。需要項目別に見ると、政府支出の拡大が成長率の上昇に繋がったことが分かる(図表1)。

個人消費は前年同期比+6.2%(前期:同+6.0%)と、インフレ圧力が後退した食料品を中心に上昇した。政府消費は同+3.9%(前期:同+1.7%)と、予算執行の加速で上昇した。総固定資本形成は同+8.9%(前期:同+10.0%)と低下した。建設投資が同+13.1%(前期:同+6.7%)と公共部門を中心に上昇したものの、設備投資が同+6.6%(前期:同+13.5%)と低下したことが影響した。

輸出入については、まず輸出が同+3.7%(前期:同+6.4%)と低下した。サービス輸出の好調が支えとなったものの、財輸出が減少したことが影響した。また輸入は同+12.7%(前期:同+8.7%)と内需拡大によって上昇し、輸出の伸び率を大きく上回った。結果、純輸出の成長率への寄与度は▲3.8%ポイント(前期:同▲1.3%ポイント)とマイナス幅が拡大した。

供給項目別に見ると、GDPの約6割を占める第三次産業は前年同期比+6.2%(前期:同+5.4%)と上昇した(図表2)。

フィリピンの実質GDP成長率図1-2

運輸・通信が低下したものの、卸売・小売や金融、不動産などが上昇した。また第二次産業は同+6.1%(前期:同+5.5%)と上昇した。製造業が同+4.6%(前期:同+6.0%)と低下したものの、建設業が同+14.6%(前期:同+5.4%)と大幅に上昇した。

第一次産業は同▲0.5%(前期:同+1.1%)と、エルニーニョ現象による雨不足の影響で穀物を中心に減少した。4-6月期の海外からの純所得(*3)は前年同期比+2.2%(前期:同+0.8%)と改善したことから、国民総所得(GNI)は前年同期比+5.0%(前期:同+4.2%)と上昇した。