インターナショナルブランドも参入

独自のファッション文化が根付く一方で、洋装も定着しているが、国内で生産されているものはほとんどない。お気に入りの一着を見つけるのは、ガーナでは至難の業である。いわゆる、青空マーケットのようなところでは、 汗と埃まみれになるため、愉しく心地よい買い物体験からは程遠い。ガーナ人にとってマーケットは、「できる限り行きたくない場所」なのだ。

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(写真=Thinkstock/Getty Images)

小さなブティックからの購入という方法もあるが、好みの品揃えが整う店を見つけるのも容易ではなく、商品数も限られる。歩行者用に舗装された道がほとんどなく、路面店が集まるショッピングストリートなど、ウィンドウショッピングができる場所は皆無に近い。観光客が集うオスのオックスフォードストリートでさえ、車は数珠つなぎになっているが、歩く人は限られている。

車で目的地から目的地へ移動することが多いアフリカでは、インターナショナルなアパレルブランドが出店する場所は、必然的に集客が期待できるショッピングモールとなるが、アクラ市内に、5つほど存在するだけ。ショッピングモールと呼ぶには、心もとないようなちょっとしたビルなども含まれる。

ショッピングモールの家賃は、平均で1平米当たり60米ドル。小さな区画でも50平米ぐらいからになるため、最低、月家賃3,000米ドルを見積もる必要がある。高い固定費に利益を吸い込まれてしまうという店も多い中、出店しているファッションブランドは、ヴリスコ傘下のブランド、南アフリカのアパレルブランドが数点と、日本人に馴染みがあるブランドでは、『PUMA 』 や『ベネトン』といったところだった。ところが、グローバルブランドがようやく動き始めた。2015年初めに、『Mango』がアクラモールにオープンしたのだ。

欧米スタイル、ガーナスタイル、どちらの衣装も、共に、うまく融合され、日常生活に組み込まれている現在のガーナファッションの有り様は、ガーナ版『Sex and the City』、その名も「An African City」というドラマに登場する女性たちの衣装によく反映されている。

ハイヒールで闊歩するファッション誌に登場するかのような若い女性たちの姿には、ガーナ人のファッションに対する情熱が伺える。裕福で海外経験もある彼女たちの生活を通して、コミカルに欧米の価値観と、ガーナ従来の価値観とのギャップが表現されている。 1話10分程度で、YouTubeでも視聴できるので、ガーナのリアルなシティライフを実感したい方は、ぜひご覧あれ。

注:ガーナセディは為替変動が激しい為、為替が安定していた2014年後半の1セディ=3.3ドルのレートで 計算しています。

<著者プロフィール>
大山 知春(おおやま・ちはる)MBA取得後、2013年、ガーナにて、ECとコンサルティングを軸とした MindNET Technologies Ltd を共同設立、ガーナ初のファッションオンラインストア VIVIA を立ち上げる。その後、ガーナと日本の通商活性化を目的とした VIVIA JAPAN を設立。ガーナ原産天然素材を使ったオール・ナチュラル・スキンケアブランド JUJUBODY を展開する。

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