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(写真=PIXTA)


今年2倍以上になった銘柄のほとんどが新興市場

小型株は「宝の山」と言われる。今年の年初来安値からの上昇率ランキングを見ると2倍以上になっている銘柄が9銘柄ある。日本コンピュータ・ダイナミクス <4783> の4.7倍(ジャスダック)、2位のダブル・スコープ <6619> の3.3倍(マザーズ)などだ。東証はオカモト <5122> 2.0倍の1銘柄だけ。2銘柄がマザーズ、6銘柄がジャスダックと新興市場が名を連ねている。ボラティリティ(値動き)が激しいため新興市場のIPO銘柄を中心に個人投資家にも人気がある。

小型株投資の狙いは長期保有による大化けだ。IPO銘柄に乗っかりトレーディングすることは本来の小型株投資ではない。まだ誰もが気づかないような成長性や割安性がある企業を発見し、その企業が成長し、市場で正当に評価されるよう株主として見守るのが醍醐味だ。


成長銘柄だけではない

小型株といった場合、新興市場をイメージする場合が多いが、それだけではない。東証には規模別指数があり、時価総額や流動性でランキングして100位までを大型株、101-500位までを中型株、501位以下を小型株としている。現在の500位レベルをみると時価総額が1700億円程度。時価総額でそれ以下の銘柄が小型株になる。たとえば新興市場でもミクシィ <2121> は時価総額が3800億円を超えており小型株とは言いづらい。新しい会社だけでなく、小型株で割安で放置されている銘柄はたくさんある。


機関投資家の投資対象外、アナリストの未カバー銘柄を探す

小型株は、流動性が低いため国内外の年金といったメガ機関投資家のユニバース(投資対象銘柄)に入っていないことが多い。機関投資家のユニバースに入らない分、機関投資家向けのホールセール中心の証券会社のアナリストは手数料にならないため小型銘柄をカバーしていない。したがって、成長性や割安性といった企業価値が見逃されている事が多い。

そこにチャンスがある。新興市場の成長力はもちろん、東証や地方市場の小型株でバリュエーションが割安で独自のビジネスモデルをもっている銘柄なのに評価されていない株がまだまだある。

徹底した調査で小型株を長期投資し運用成績を上げている世界的な投資家の一つにフィデリティ投信がある。フィデリティは流動性にこだわらず、成長株や割安で未発掘の株を時間をかけて買い集めて行くのを得意としている。5%ルール(大量保有報告書)で今年10月以降にフィデリティが報告した銘柄の一覧(下表)だけを見ても、新興市場だけでなく、小型で割安とされる銘柄を多く組み込んでいることが解る。新興市場だけでなく東証の小型株に目を向けるのも一考だ。

フィデリティ投信が5%ルールで報告した銘柄(2015年10月以降)
大和工業 <5444> /フェローテック <6890> /シノケングループ <8909> /モバイルクリエイト <3669> /相模ゴム工業 <5194> /象印マホービン <7965> /日本農薬 <4997> /横河電機 <6841> /ワイヤレスゲート <9419> /メッセージ <2400> /N・フィールド <2400> /東祥 <8920> /栄研化学 <4549> /ニホンフラッシュ <7820> /ニフコ <7988>